◊ラムサール条約
(正式名称:特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)
ラムサール条約は、国際的に重要な湿地を国際協力を通じて保全することを目的とし、水鳥の生息地としてだけではなく、湿地そのものが持つ機能・資源・価値を将来にわたり維持していこうとする条約です。
釧路湿原は、昭和55年6月にラムサール条約の日本国内第1号の登録湿地として登録されました。
最初は、当時の鳥獣保護区部分の5,012haが登録され、その後、平成元年7月に7,726ha、平成11年1月に7,863haと登録面積が拡大されています。
平成5年には釧路市において、アジア地域で初めてラムサール条約第5回締約国会議が開催されました。この会議開催をきっかけに、釧路湿原のみならず日本の湿地全体の保全に対する意識の高揚が図られたと言われています。
また、ラムサール条約では対象になる湿地の保全だけでなく、登録湿地の「賢明な利用」推進についても求めています。このことから、湿地の保全に関し、住民、NGO、研究者などがいろいろな側面から、環境の負荷に配慮しながら適正に利用し、保全への意識を高める活動が進められています。
◊釧路国際ウェットランドセンター(KIWC)の活動
釧路湿原は、日本で初めてのラムサール条約登録湿地として、湿地の価値と保全の重要性を国内に普及させるうえで大きな役割を果たしています。
釧路市でのラムサール条約締約国会議開催以降、優れた自然環境、充実した拠点施設、地域の人材ネットワークや蓄積された経験を活かし、国外における普及にも貢献しています。「生物多様性」、「ツル類保護」、「自然保護管理」、「自然公園の管理と利用」、「エコツアー」などをテーマとする研修や国際会議の主役として、ユニークな国際協力を展開しています。
●詳しくはKIWCホームページへ